大寺山洞穴遺跡

館山市 指定文化財 大寺山洞穴遺跡

總持院の裏山には古墳時代の船形木棺(丸木舟の形をした棺)、鉄製の甲冑、管玉等が出土した海蝕洞穴がある。その洞穴は太平洋戦争中には自然の防空壕として使用されていたが、昭和三十年代に発掘がなされ、縄文時代、弥生時代の土器や、須恵器、古墳時代の甲冑等の副葬品が発見された。

学術的な発掘調査をしたのは千葉大学考古学研究室の麻生優教授を中心としたチームである(1992年~1998年)。調査結果は千葉大学文学部考古学研究室「大寺山洞穴第一次~第六次発掘調査概報」(1994~1998年)において公表された。

大寺山洞穴の出土品が古代史研究上価値あるものとして評価されたのは辰巳和弘著「他界へ翔る船」(新泉社、2011年)においてである。

現在、大寺山遺跡の出土品の一部は館山市立博物館で展示されている。

なお、当山では里見義康公からの黒印付文証(実物)は寺宝として代々受け継がれてきている。

土器

菅玉